人間やってると、いくつかターニングポイントがありますよね。進学だったり、就職だったり、結婚だったり。僕は今月仕事を変えたのですが、40年を超えるこの人生の中でもかなり大きな転機になったのではと思っています。

というわけで11月20日(木)、渋谷TSUTAYA O-nestで行われた「GREAT HUNTING NIGHT VOL.66(略してグレハンナイト)」で、ふぇのたすのライブを観てきました。ちょうど1週間前にサポートメンバー2名の加入が発表され、そのお披露目となったこのライブ。数年後に振り返ったとき、間違いなくこの夜がひとつのターニングポイントだった語り継がれることでしょう。

ふぇのたすは、結成当初ボーカル/ベース/ギター/デジタルパーカッションの4人体制だったのが、途中でベースが抜けて3人体制になったという経緯があります。とはいえ、出回っている音源は3人になってからのものばかりだし、僕を含めてほとんどのファンにとっては、みこ/ヤマモトショウ/ミキヒコの3人のイメージだと思います。「80年代ニューウェイブのエレクトロポップユニット」という形容もあいまって、ポップでライトなサウンドが耳にこびりついているのではないでしょうか。

でも僕は個人的に、ベースがいないことに少しだけ物足りなさを感じていました。ポップなサウンドも良いけれど、やっぱりそれを下支えするリズム隊はしっかり締めてほしい。「ふぇのたすは今の3人でちょうど(キャラ的に)バランスが良い」、「サウンド的にも今の編成で完成している」といった声も聞こえてきましたが、僕はベース待望論をひたすら唱えていました。だからこそ、NAGESENのアンコールでShiggy Jr.のベーシスト森夏彦が加わって演奏した「ガールズ・レテル・トーク」は涙がチョチョ切れるほど嬉しかったわけです。

この夜の出演アーティストは4組、ふぇのたすの出番はラスト。野球の試合前に練習風景を見るのが楽しいように、ライブの転換時に機材セッティングを見るのは楽しいものです。5人編成でステージがどう変わるのか注目して見ていると、普段は向かって左奥に陣取っている電子ドラムのセットが今回はググっと前に出て来て、その後方にベース、そして右奥にキーボードという配置でした。ショウさんのギターとボーカルみこちゃんの立ち位置はいつもと変わりません。

やがて照明が落ちると、いつもの3人に高木翔太(Ba.)とrionos(Key.)を加えた5人が登場し、1曲目の演奏がスタート。聴き覚えのないイントロに新曲かとおもいきや、なんと新アレンジの「すしですし」でした。ベースが加わっただけで、音の厚みが全然違います。さらに、従来はバックトラックを使ってたシンセパートが生演奏になっていたりして、超パワーアップしたふぇのたすがそこにいました。ベースラインがしっかり鳴ることでミキヒコさんのドラムもより引き立っていたし、ショウさんのギターも思いっきり暴れまわっていました。そしてこの豪華なサウンドに乗って映えまくるみこちゃんのボーカル! 最前列で顔がぶつかりそうな距離感に、もう感動しかありません。

ベース加入の効果が一番大きかったのは、4曲目に演奏した「たびたびアバンチュール」でしょうか。お腹にズンズン来るこの感じは、今までのライブでは味わえなかった感覚です。キーボードの効果は僕の立ち位置ではちょっと分かりづらかったけど、最後の「ありがたす」ではピアノサウンドがメッチャはまってたと思います。昔、アサヒビールがスーパードライを発売したときのキャッチコピーに「コクがあるのに、キレがある」っていうのがあったけど、昨日のふぇのたすは「重厚なのに、ライトでポップ」という感じでした。

評価を固めつつあったスタイルを変えることには、メンバーだって不安もあったはず。でも、昨日のライブを見る限りは大成功だったと思います。あえて変化を求めたふぇのたすには、最大限の拍手を送りたいです。来月の大阪ワンマン(12/7)と、東京ワンマン@渋谷QUATTRO(12/11)では、最高のパフォーマンスを見せてくれることでしょう。そしてこのワンマンライブでは、誰しも期待する超ビッグなニュースが発表されるのではないかと勝手に予想しています。「ふぇのたす第二章」の始まりです。

ちなみにもうひとつ、個人的にこのライブが最高だったのが、終演後のBARタイム。O-nestはホールの上の階がBARフロアになっていて、物販を含めファンとアーティストが入り乱れる光景がよく見られます。そしてこの夜は、いつものふぇのたすファンの仲間と、そしてメンバーと、お酒を飲みながらたっぷり話すことができました。その流れでみこちゃんにビールを奢ったらすごく喜んでくれて、しかもそのビール持ったまま自撮りしてTwitterのアイコンにしてくれました! これはもう、ファン冥利に尽きるというレベルを超えて、ふぇのたすに一生を捧げるしかないですね。まぁ、そんな感じで。


※トップの写真は、ふぇのたす公式ツイッターの写真をお借りしました。

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