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 3月1日。行ってきました。鹿の解体ショー。

 昨年12月に行ったMUSHIFEST2013で、ふぇのたすに加えてもう一つ注目した音楽ユニット、「水曜のカンパネラ」。ボーカルのコムアイがぶっ飛んだキャラクターで、客にいきなり正座を強要するなど常識はずれのパフォーマンス。今回のライブイベント「オトトイの地下室」では、彼女がライフワークにしている“鹿の解体”を披露するということで、楽しみに参加してきました。

 会場は新宿LOFT。土曜日の16時というちょっと微妙なスタート時間。このライブのメインイベントは鹿の解体ショーに違いないのですが、実はゲストアーティストも出まくりなので、早目の時間にスタートということなのでしょう。

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 最初に登場したのは「水曜のカンパネラ」。トリじゃなくてオープニングを務めるというのは、ゲストの大御所に配慮したものと思われます。一応3人構成のユニットみたいなのですが、前回同様ステージに上がったのはコムアイちゃんだけ。残りのメンバーは表には出ない方針のようです。代表曲の「マリー・アントワネット」、園子温監督の映画「恋の罪」を題材にした「ミツコ」、キン肉マンの恋人「マリしゃん」を歌った「二階堂マリ」などを熱唱・・・いや、熱唱という感じじゃないんですけどね、とにかく歌ってました。

 それにしても、園子温の「恋の罪」を題材にするってすごいです。東電OL事件を描いたあの映画。歌詞に出てくる「魔女っ子クラブ」の意味、みんな分かって聴いてるのかな。「二階堂マリ」は、キン肉マンの登場キャラクターの名前を言い続けて最後は「解説はアデランスの中野さん!」で締めるという謎の歌詞。サザエさんの登場人物をひたすら叫び続ける空手バカボンの名曲、「家族の肖像」を思い出してしまいました。

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 水曜のカンパネラが終わって、次に出てきたバンドが「NATURE DANGER GANG」。まったくのノーマークだったんだけど、このバンドがヤバかった。最初に和服姿の男が出てきて、落語(?)みたいな口調でひたすらシモネタを喋り続ける。それが終わると残りのメンバーが入ってきて、なぜか曲はバトルフィーバーの主題歌。何この選曲。ゴレンジャーならともかく、バトルフィーバーは知らないでしょ普通!w

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 その後の盛り上がりは異常で、メンバーは客席に降りて客のズボン脱がすし、フロアにいた女の子はステージに上って服脱いでスクール水着で踊り出すし、セーラー服着て歌ってたロリっぽい女の子は途中で服を脱いで亀甲縛り姿を披露するしで、もう大変でした(その子が投げたスカートが僕のところに飛んできたのはここだけの秘密です)。でもそれだけじゃ収まらなくて、パンツまで脱いじゃって全裸でフロアを這いずりまわるメンバーがいたり、さっきの女の子はブラを外しておっぱい丸出しになったりと、完全にカオス状態。いやー、面白かったです。戦場のメリークリスマスがずっと脳内リピートしております。ちなみにステージが終わった後、さっきの女の子(ユキちゃんというそうです)がセーラー服の上から亀甲縛りをして現れたので、二人で記念写真を撮らせていただきました!(ここには貼らないけど)

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 そして本日のメインイベント、鹿の解体ショー(この先はグロ注意系の写真があるので心臓の弱い方は閲覧ご遠慮くださいね)。幕が上がると、鹿の屍を挟んで左右にコムアイちゃんとイケメン男子が登場。この方は佐野さんといって、鹿の解体のお師匠さんみたいです。二人が協力しながら、鹿を捌く捌く! コムアイちゃん、プロの指導を受けながらとは言えその手際のよさは素人の仕事ではありません。昨日山梨で獲れたばかりの雄鹿が、あっという間に骨と肉と皮になってしまいました。

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 解体が終わった後は、日刊SPA記者の織田曜一郎氏を交えてトークショー。鹿の解体をエンターテイメントにすることの是非などについて語っていたのですが、聞いて驚いたのが鹿の害獣問題。野生の鹿が増えすぎて林や農作物を荒らしてしまうため、自治体は猟師にお金を払って個体数調整をしてる状況なのだとか。そして、「不自然に太らせた家畜を食べるよりも、増えすぎた野生の鹿を美味しくいただくのは良いことなのでは?」というのがコムアイちゃんの考え方なんだそうです。このへんの話は、織田氏のこの記事に詳しいので興味のある方はご一読を。

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 ただ残念だったのは、食品衛生法などの関係で、ここで捌いた鹿さんは食べられないという事実。会場では鹿肉丼や鹿肉カレーが販売されてましたが、これは全く別の肉ということでした。ちなみに鹿肉カレー食べましたが、お世辞抜きでメッチャ美味しかったです!!

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 トークショーの次に出てきたのは、下ネタのナポレオン「クリトリック・リス」。パンツ一丁で出てきた彼は、田中角栄と外山恒一を足しで2で割ったような印象。見た目はふざけてるけど、「バンドマンの女」とかかなり切ない歌詞で、笑いながらも結構しんみり聴いてしまいました。スキンヘッドで鍵盤を弾くこの写真からは想像できないですけどね。

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 そして最後を締めたのはZAZEN BOYSの向井秀徳。この人を呼べるというのが水曜日のカンパネラの凄いところ。今回、僕には期待していたほどは刺さらなかったけど、周りを見るとみんなかなり満足気な感じでした。雰囲気がさだまさしっぽく感じたのは僕だけかな。アンコールで松任谷由実の「守ってあげたい」を歌ったのはちょっと驚きましたが。

 そんなこんなで、全ステージが終わったのは22:30。ここに書いたのはメインのライブホールの内容だけですが、実はバーホールの方でも園芸や落語などが展開されていて、超盛りだくさんのイベントでした。これだけの内容で3,000円はかなり安いと思います。目の前で解体した鹿肉を食べられなかったのは残念でしたが、実は2週間後に水曜日のカンパネラ主催の「マグロの解体ショー」を観に行く予定で、こちらはその場で食べられるとのこと。シカがNGでマグロがOKという日本の法律も謎ですが。

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