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各方面で絶賛の嵐の「かぐや姫の物語」。これは早いうちに観に行かねばと劇場へ足を運んだわけですけども。

まず劇場が期待はずれ。

池袋のサンシャインシネマ。これが思いっきり昭和仕様で、かつスクリーンが小さすぎ。たとえ小さくても設備の整ったシネコンや、大型スクリーンの劇場に慣れた身には、あまりにもショボい。席が遠すぎてまるで迫力がないし。これなら自宅の大型テレビで見た方がマシなんじゃなかろうか。

とはいえ、劇場がイマイチなのは自分の選択が悪かったわけで、高畑監督には何の責任もありません。でもでもでも、肝心の作品も、残念ながら僕の琴線には触れなかった。

まずね、絵のタッチが好みじゃない。特にかぐや姫の目がねぇ。あれって美しいの?? 加速的な動きなんかサスケかと思ったし。

ストーリーも何でいうか、謎すぎる成長の早さとか、突如として都を目指す翁の不可解な決断とか、ラスト近くでいきなり空飛んじゃったりとか、もう違和感を覚えまくりなわけですよ。感覚としては、「おおかみこどもの雨と雪」を見たときの違和感に近い。あれもみんな絶賛してたけど、自分としては共感できなかった。いきなり狼に変身したりとかして、服どうなっちゃうのか心配で夜も眠れなかった。

話を戻してかぐや姫。最後の月のお迎えは何とかならなかったのか。しんみりするシーンかと思いきや、いきなり能天気な音楽が流れてきて。月の使いは黄色い頭で美輪明宏みたいだし。

だいたいこのかぐや姫、地球に何しに来たんだろう。スパイ?? だったらミカドにもっと接触すべきだったよね。もしかして、それを拒否ったから強制送還になったのか。うん、それなら辻褄が合うな。

と、文句を垂れつつも、良かったところもあるわけで。何と言っても竹取の翁のキャラクター。実はぜんぜん下調べしてなくて、地井武男が声やってるって知らなかったんだけど、どう考えても地井武男の声に聞こえて、でも死んじゃったしなーって思ってたら、エンドロールでまさかの地井さん登場。いやー、遺作としてこれ以上の熱演はないでしょう。

あとはそうだな、エンドロールで流れた主題歌もなかなか良かった。作品全体の雰囲気に合ってるかっていうと微妙なところもあるけれど、素敵な曲だと思いました。二階堂和美さん、要チェックです。

うーん、期待値が高いとやっぱり厳しいのかな。まぁ個人的趣味の問題もあるけれど。ファンタジー作品は、もっと素直な心で楽しまなきゃいけないのかもしれない。荒んだ心を癒すべく、明日は「風俗行ったら人生変わった」を観てこようと思います。

かぐや姫の物語
http://kaguyahime-monogatari.jp

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