3日ほど前の記事なんですけども。
「土管化は避けたい」──「ドコモクラウド」の狙いと「iPhoneは難しい」理由 - ITmedia ニュース
ドコモの山田社長が、新サービス『ドコモクラウド』の発表会で「通信事業者としては土管化を回避したい」と説明したそうです。これこそが「iPhoneは難しい」理由で、「高品質なネットワークに多彩なクラウドサービスで付加価値を付け」て囲い込みを行うのがドコモの狙いだと書かれています。
まぁ確かにそうなんでしょうけど、現時点でドコモの強みはまさにその高品質なネットワーク、要するに土管のクオリティにあるのであって、ユーザーがドコモに期待しているのも優秀な土管としての役割だと思うんですよね。ドコモの回線でiPhoneを使いたいという旺盛な需要があって、それを満たすインフラを持っているのに、それに応えないのは宝の持ち腐れなんじゃないかと。
自前でサービス全部提供することで膨大な利用者を囲い込みたい気持ちは分かるけれど、通信業者がそれをやる時代は終わりを告げようとしています。固定回線でいうところのNTT+OCNが提供するインフラ、そのモバイル版が彼らの役割だと思うのは僕だけでしょうか。パソ通時代からいろいろやってたやniftyやBIGLOBEだって、今ではすっかりインフラ屋さんとして落ち着いてるわけで。
どうやら山田社長は、いま自社が置かれている立場をご理解されていないようです。武器を武器として使えるのは今のうちだということを。 例えばもし、アップルがドコモを完全に敵と認定し、その有り余る現金をiPhone陣営のインフラ改善に投入したら。。。さすがにソフトバンクを買収することはないだろうけど、プラチナバンドの拡充に資金援助する可能性はあると思うんですよね。アップルの資金力で設備を急拡大したフォックスコンの例もあるし、あながち妄想とも言えないのではないかと。
だいたいiPhone敵視するのはいいけど、国内メーカーで3年後に残ってるのソニーくらいな気もするし。サムスンと日韓連合組んで心中するつもりなんでしょうか。本気で利用者を囲い込みたいなら、土管の価値が目減りする前にiPhone出しといた方がよっぽど効果があるのような気がします。まぁとにかく、土管屋は土管屋としての自覚とプライドを持って、ユーザーの期待に応え続けてほしいと思う今日このごろです。