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プロローグ

 ついにこの日がですね、やって来たわけですよ。ふぇのたす2ndワンマンライブ。思えば3月9日のぽわん主催スリーマンライブの会場で超先行前売りチケットを買ってから約3ヶ月。この間ブログは全然書いてませんでしたが、その間にトークイベントなどを含めると7回も現場に足を運ぶほど中毒症状が進行しておりました。

 それでもやっぱりワンマンライブは特別な存在です。昨年のクリスマスイブに渋谷O-nestで行われた1stワンマンは、そのわずか10日前のライブでたまたま見て衝撃を受け、「これは何としても目に収めておかなければ!」と勢いで駆け込んだ状態。でも今回は、ライブに行くたびデモ音源を買い漁り、Youtubeで公開されているWebラジオ「伝説トーク」を毎週欠かさず聴きまくり、ニコ生ふぇのたすコミュニティの放送もタイムシフトを活用して完全制覇、ファン同士の知り合いも増えてきて、まさに満を持して迎えたワンマンなわけです。お昼はびっくり寿司のランチでゲンを担ぎ、18:30の定時きっかりで仕事を切り上げて一路渋谷へ! まぁ隣の駅なのですぐに着いたのですが。

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 会場はPARCO前シネマライズの地下に位置するWWW。収容人数は約450人で、前回のO-nestと比べるとほぼ倍のキャパがあります。残念ながら開場時間には間に合わず最前列には行けませんでしたが、ひとつ段を上った中央を確保。WWWはもともと映画館だった空間を改造して作られているため、後方に行くほど段々と高くなっていて、どの位置からでもステージが見やすいハコなのです。そもそもふぇのたすのメンバーがここを選んだ理由のひとつが「ステージからお客さんの顔がよく見える」こと。ファンと一緒に楽しむことを大切にするふぇのたすならではの選択です。そんな中でも、ボーカルみこちゃんの目線のちょうど正面という絶好のポジションを押さえたのはラッキーでした。

前半戦

 定刻を5分ほど回ったでしょうか。ステージ後方の巨大スクリーンに、ライブ鑑賞上の注意事項が流れ始めました。メンバー自ら出演しての映像だったのですが、「ライブ中に寿司禁止」とか「ゾンビは入場禁止」とかお約束のネタが仕込まれていて笑わせてくれます。中でも「ライブ中のスケベ行為禁止」には場内爆笑。そんなことわざわざ禁止するライブは初めてです(笑)。最後に写真撮影禁止が出てきて、まぁこれが言いたかったんだろうけど、何かと反発したくなる禁止事項もこうやってユーモアを交えて言われると悪い気がしません。そう言えばGWに行った「フレネシ学園」でも、開演前に乙女音楽研究社の社長が出て来てギターポロンポロン言わせながら「母さん。。」と笑いを取りつつ禁止事項を訴えてました。みんな楽しみに来てるんだから、こういう姿勢は大事だし、スマートだと思います。

 注意事項の映像が終わると、ギターのヤマモトショウとデジタルパーカッションの澤“スイーツ”ミキヒコの二人が登場。ふぇのたす定番のオープニングナンバー《たす+たす》でスタートしました。ステージに見当たらなかったみこちゃんは、「私はここにいるよー」と観客の後方から颯爽と登場。でも背が低くて全然見えない(笑)。スポットライトで追いかける的な演出があったら良かったかもしれません。

 そして2曲目は2ndミニアルバム『胸キュン’14』のリードナンバーで、MVにもなっている《すしですし》。そうそう、今回のワンマンは胸キュン’14のレコ発ライブでもあったんです。スクリーンにはMVの映像、ではなくて、MVの終盤に出てくるガイコツが踊ってました。とはいっても、演奏中はみこちゃん中心にずっとメンバーばかり見てたので、映像の内容は正直よく覚えてないんですけど。ところですしですしのMVではゾンビ姿を披露したミキヒコさん、ライブにもゾンビメイクで登場するかと期待したけど普通の格好でした。まぁ今回はゾンビ入場禁止だったしね;-)

 このあとは《たびたびアバンチュール》《ヘッドホンガール》と、ふぇのたすらしくない(?)カッコイイ系のナンバーが続きます。と言いつつどっちも名曲で、特にヘッドホンガールは個人的にふぇのたすで一番好きな曲。ライブで見るとみこちゃんの表情と声の変化にグッと来ます。この曲だけのためにライブに行く価値があると断言できます。まぁ演らないときもあるけどね。

 続いて《有名少女》《ラッキースケベ》《もどかしぃテレパシィ》《女の子入門》。こうやって書くと連続で歌ってるみたいですが、そこはトーク大王のふぇのたすのこと、毎曲ごとに楽しいMCや演出を挟んでいます。女の子入門では、ミキヒコさんがドラムを辞めてDJ担当に転向したという設定で「エアDJ」になってました。ふぇのたすには珍しくラップっぽい部分があるからかな。ちなみにこの曲は、MOOSIC LABという映画祭で上映予定の作品『おんなのこきらい』の挿入曲になっていて、さらに全音楽をふぇのたすが担当することになっているのですが、先週の時点でショウさん「まったく曲できてない」って言ってました(笑)。来月公開なのに大丈夫なのでしょうか。まぁ彼の楽曲量産力なら心配ないでしょうけど。

後半戦

 そしてこれが、今回のライブで最初の山だったと言えるでしょう。《チーズケーキコンプリーション》でひとつの事件が起きました。関係者それぞれに思いがあるはずなのでここでは詳しく書きませんが。。ショウさんがギターを手にとった瞬間にヤバイなと感じたんです。ファンとメンバーのヴァイブスが強すぎたからこそ起こった悲劇・・・。いや、ポジティブに捉えれば、結束の強さを再確認できたシーンと言えるかもしれません。現象としては、サビの部分を観客も一緒に歌っただけなんですけどね。

 10曲目は「東京おしゃれタウン」。この曲には楽しい振り付けがあって、ライブではお客さんも一緒に踊るのが恒例になっています。自分はそういうの苦手で今まで静観を決めていたのですが、今回は思い切って踊ってみました。「一緒に踊ってくれる人が増えて嬉しい!」って言うみこちゃんの言葉が密かにプレッシャーだったので、ようやく開放された感じです。あんまり上手く踊れなかったけど、まぁそれはそれとして。

 それから《きごごちかん》、名曲《スピーカーボーイ》と続いて、13曲目が《おばけになっても》。初めて見た12月のライブで、多分最初に聴いたのがこの曲だったと思います。みこちゃんが楽しそうに踊ってる姿を見て、その瞬間に虜になりました。今回は、ええ、踊りましたよ。やっぱりあんまり上手く踊れなかったけど。最初から最後まで完璧に踊りきる人もいっぱいいて、ホント感心します。

 そしていよいよ最後の曲。『ありがたす』はアンコールに持ってくるだろうから、残ってるのは事前にやるって宣言してた『ウルトラデラックススーパーストーリー』かなーと思いきや、予想を見事に裏切って《夜更かしメトロ》。この曲はふぇのたす前身のphenomenon時代のナンバー。SoundCloudのyamamotoshoアカウントでふぇのたすバージョンが公開されているという、隠れた名曲です。今回初めて聴いたっていう人も多かったんじゃないかな。そう言えばワンマンでやるみたいなことニコ生か何かで言ってたような気もするけど、自分としては本当に想定外の選曲でした。

 phenomenonがふぇのたすに変わったとき、新しく加入したみこちゃんの良さを引き出すべく音楽性を大きく変えたというのは、その筋では有名な話。その経緯もあってか、ふぇたのたすではphenomenon時代の曲は基本的にやらないんだけど、あえてワンマンライブの締めくくりでこの曲。いろいろ思うところあっての選曲なのでしょう。みこちゃんが行進しながら歌ってるのを見ていて、どんどん前に進んで行くんだと思ったら感極まって泣きそうになりました。個人的にはこのライブで一番の山でした。でもね、そんな背景を抜きにしてもメッチャ良い曲です。ショウさんこれぜひ正式音源化してください!

延長戦

 最後の曲を終えてメンバーがバックステージへ消えると、もちろんお約束のアンコールの拍手。ここでスクリーンにはとぼけた表情の(失礼!)ミキヒコさんが登場し、謎のリズムで観客を誘導。リズムが変わるたびに戸惑いつつ、みんな笑ってました。こういう演出は面白いですね。

そしてピンクのおばけTシャツに着替えたショウさんが登場して告知タイム。9月26日に「投げ銭ライブ」をやるという発表にはやられました。入場無料で、終演後に満足度に応じて好きな金額を払うという企画はリスクもありますが、今のふぇのたすなら心配ないでしょう。

 アンコール1曲目は、このワンマンライブの超先行前売りチケット購入特典音源だった《ウルトラデラックススーパーストーリー》。ライブのチケットに音源を付けた時点で「当日は絶対に演るよ!」という意思表明なのですが、それ以降ライブでもWebラジオでも決して流れることはなく、ほとんどのファンにとっては幻の一曲になっていました。そして5月に入り、「ワンマンではみんなで振り回してね」というメッセージとともに「ウルトラデラックススーパータオル」が発売され、そこにデモ音源としてこの曲が付属。このへんの盛り上げ方が本当に上手いと思います。このタオルみんな首にぶら下げてたもんなー。

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photo by @michikomuto

 そして遂に本当に最期の一曲。みこちゃんがみんなへの感謝の気持ちを伝え、いよいよラスト!というところでショウさんが何やら耳打ち。。なんとみこちゃん、超重要な告知を忘れていたのです。さすがの雑魚ぶりを発揮してくれて、これもある意味期待に応えてくれたといえるでしょう(笑)。それでその気になる告知内容はというと、何と渋谷CLUB QUATTROでの3rdワンマンライブ! 収容人数800人、ほぼ今回の倍のキャパです 。半年ごと倍々のペースで行けば2年半後に武道館に行けるって言ってたけど、本当に実現するかもしれません。まずは12月11日、QUATTROを満員にしましょう!

 というわけで超重要な告知も終わり、いよいよ最後の《ありがたす》。ふぇのたすのライブは基本的にこの曲で締めることになっていて、みんなで「オッケー!」と叫ぶのと、Xジャンプならぬ「+ジャンプ」をするところで最高潮を迎えます。『胸キュン’14』収録のバージョンは、結構淡々と歌う感じなので、今回が初めてのライブって人はこの盛り上がりに驚いたのではないでしょうか。途中からみこちゃん客席に走りこんできて楽しかったです。

エピローグ

 アンコールも含め、2時間弱のアバンチュール。半年ぶりのワンマンライブということで、メンバー3人と楽しみつつもちょっと硬かったかなーという印象もありました。ファンと一緒に楽しむことを大切にしていて、物販やツイッターでも気軽に話ができる彼ら。その一方でもっと大きくなることを明確に目指していて、ファンとの距離と規模のバランスをどう取っていくのか気になるところではあります。でもまぁ、ショウさん天才だから上手いこと考えるんじゃないかな(笑)。以上、13日の金曜日・満月の夜の出来事でした。

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セットリスト

ふぇのたすワンマンライブ
6月13日(金)渋谷WWW「2014ねん、なつ」
~今年一番早い夏イベント~

1.たす+たす
2.すしですし
3.たびたびアバンチュール
4.ヘッドホンガール
5.有名少女
6.ラッキースケベ
7.もどかしぃテレパシィ
8.女の子入門
9.チーズケーキコンプリーション
10.東京おしゃれタウン
11.きごこちかん
12.スピーカーボーイ
13.おばけになっても
14.夜更かしメトロ

アンコール

15.ウルトラデラックススーパーストーリー
16.ありがたす

phenotas.com

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